前回のキャンプで強風の煽りを受けて壊れてしまった リーフィーチェア［過去記事］に代わるキャンプチェアということで、FIELDOOR ポータブルチェア ハイバック T/Cを購入しました。



購入した理由
私の希望は組み立て式のコンパクトなもの、妻の意向は背もたれが高いハイバックタイプで肘掛が欲しい、この条件でキャンプチェアを探した結果、FIELDOOR ポータブルチェア ハイバック T/Cが引っ掛かりました・・・というか（コンパクトな組み立て式と肘掛の組み合わせは）これしか選択肢がありませんでした。



FIELDOORブランド
今回ポータブルチェア ハイバック T/Cを購入するまでFIELDOORというブランドを知らなかったので少し調べてみました。
FIELDOOR（フィールドア）は東京都渋谷区に本社を置く株式会社クローバーが運営する日本のアウトドアブランドで、アウトドアイベントやメディアなどで高い評価を得ているみたいです。
FIELDOOR商品購入者のネットでの評判も概ね良好（口コミなどで悪い評価が余りない）で、キャンプチェアに限ってみれば価格がヘリノックスの半値以下なのに座り心地が良くカラーバリエーションも豊富で耐久性もあるとの評価です。
残念なのは（通販専門なので）実店舗での販売がなく、商品を手に取って確認することが出来ないことです。

プライウッドとは
FIELDOORのアームレストやロッカーベースの素材に採用されているプライウッドですが、芯材に薄くスライスした木材を積み重ねて接着した合板で、木目がそれぞれ直角となるように重ねて接着していくクロスハンディングと呼ばれる手法を用いることで、安価な割に一枚板の無垢材に比べて反りや縮み割れが少ない丈夫な素材となっています。

超々ジュラルミンとは
FIELDOORのフレームに使われている超々ジュラルミン（日本産業規格/A7075）は、日本海軍の零式艦上戦闘機の主翼主桁の材料に使用されていた素材で、アルミニウム合金の中で最高の強度を誇っています。
そんな経歴の素材なので軽量でありながら120㎏の静止耐荷重で身体を支えてくれます。

T/C素材とは
FIELDOOR ポータブルチェア ハイバックには、座面生地がポリエステル素材のタイプとT/C素材のタイプがあり、我が家はT/C素材のものを購入しています。
このブログではNEMO ヘキサライト エレメント 6P スターカー＜過去記事：NEMO ヘキサライト エレメント 6P スターカーの購入動機＞やTATONKA TARP 2TC＜過去記事：タトンカタープは新緑が似合う＞の記事でお馴染みになりつつある素材です。
T/C（ポリコットン）素材はポリエステル糸65%とコットン（綿）糸35%の混紡素材で、ポリエステルには無い耐熱性があり、綿100％よりも軽量で、通気性と遮光性を併せ持ちシワになり難く肌触りと質感がよい優秀素材です。
難熱性素材なので火の粉が飛び座面生地に穴が開いてしまうという心配をせず焚き火を楽しめます。
ちなみにポータブルチェア ハイバック T/Cの座面生地に使用されているT/Cには撥水加工と防カビ加工が施されています。



使用した感想
購入したのはポータブルチェア ハイバック T/Cのオリーブで、ちょっと明るめの色ですが新緑のキャンプサイトに映える色合いだと思います。
FIELDOORのチェアはでかでかとFIELDOORロゴがプリントされている商品が多く、これを残念に思う口コミが目立ちましたが、ポータブルチェア ハイバック T/Cに関しては収納ケースにも座面生地にも目立つロゴプリントはなく、小さなブランドタグが縫い付けてあるくらいです。

キャンプへの持ち出しはまだですが、到着した商品を組み立てたり座ったり分解収納してみたりしたので、その感想を記していきます。

ロースタイルには合わない
我が家のキャンプはロースタイルなのでポータブルチェア ハイバック T/Cの座面高はちょっと高い感じがします（座面高35㎝と謳われていますが、シートの一番沈み込む部分から地面までの高さなので、実際にはもっと高く感じます）。
更に座面をフレームに吊り下げる構造で、ハンモックのようにお尻が沈み込む後傾タイプなので、身体を預けてくつろぐ時は深く包み込まれる座り心地でとても良いですが、調理や食事でテーブルに屈み込む（前屈みになる）のは可成りしんどいです。





座り心地は
一番の特徴である高い背もたれは身体だけでなく頭まで支えてくれます、チェア上部にはクッションが埋め込まれていて頭を預けられて快適です。
アームレストはよくあるアルミ製のものと違って暖かみのあるプライウッド製（コンパクトチェアなのに収納時に重く嵩張る原因になりますが）で、腰掛けたとき自然に肘が置けて安定感が増しリラックスできます。
立ち上がるときも肘掛に体重を掛けられるので腰への負担が少なくて済みます。
また座面の幅が他ブランドと比較して62㎝とワイドサイズなので、太もも部分の圧迫がなく足を広げて（ちょっとだらしなく見えますが）座ることができます。

ロッカーベースについて
上述でロースタイルには向かない、前屈みになるのが苦しいと書きましたが、それを解決するのがロッカーベースです。
ポータブルチェア ハイバック T/Cの脚部にプライウッド製のロッカーベースを取り付けることでロッキングチェアに変身させることが出来ます。

ロッキングチェア化するメリット

• 前に屈み込む際に椅子ごと前に傾斜することで上述した前屈みの窮屈さをなくすことが出来ること
• アウトドアの醍醐味である焚き火の傍で前後にゆらゆらと揺れながら贅沢な時間を過ごせること
• ロッカーベース自体が重いので風で飛ばされたり転倒する心配がないこと

ただロッカーベースを取り付けて腰掛けてみた感じでは、ちょっと前屈みになっただけで前傾するので大きく揺らすほどの安定感はなく、なるべく深く座り小さく揺らして寛ぐ使い方になります。



組み立て
収納バッグからフレームを取り出し、ショックコードで繋がっているポールを繋ぎ合わせることでフレームが簡単に組みあがります。
アームレストは左右対象に向きを揃えて背もたれ部分のフレームに上から通し、ポールが太くなる位置まで押し込み、固定ポールで繋ぎます。
収納バッグをアームレストに取り付け、ベルトを閉めて固定します。
座面生地のポケット（4箇所）に背もたれ側からポールを差し込み、続いて座面側にポールを差し込みます。
ポータブルチェア ハイバック T/Cが組みあがったらFIELDOORロゴが前面に来るようにロッカーベースを両脚に差し込んで完成です。

ポータブルチェア ハイバック T/Cも他のコンパクト組み立てチェアのご多分に漏れず、フレームに座面生地をセットするのに難儀します、というか非常に硬くきついです。
取扱い説明書には、座面生地は予め小さめに設計されていて、最初のうちは初期伸びがあり初期伸び後は本来のサイズになって組立易くなる旨記載されているので、使ているうちに組み立ても楽になるのではないかと思います。

コンパクトではない
散々コンパクトと書いてきましたが、収納バッグは幅56×奥行16×高さ19.5㎝、重量2.4㎏もあるし、ロッカーベースを含めると総重量4.1㎏になり普通に嵩張ります。
結局のところ快適な座り心地をとるか、手軽に持ち運び出来るコンパクトさをとるかの二択になりますが、オートキャンプなら快適さを選ぶ贅沢もできると割り切ってポータブルチェア ハイバック T/Cの選択もありだと思いました。

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ポータブルチェア ハイバック T/Cにはスペアシートの販売もあるので、万が一焚き火で穴が開いても交換できるので安心です。

次回のキャンプでポータブルチェア ハイバック T/Cをデビューさせる予定ですが、それまでは室内で組み上げた状態（この揺り椅子は室内で使っても普通に快適なので）を保って座面の初期伸びをさせて置こうと思います。